治療したら産めないではなく、産むために、治療したんです。

HPVセルフチェック経験者の声

まゆみさん(仮名)

高度異形成/レーザー蒸散術治療済

異形成が見つかった年齢:28歳

2020年02月の情報を元に作成
監修:自治医科大学名誉教授 鈴木光明先生

治療と妊娠継続は
ケース・バイ・ケース。

異形成(子宮頸がんの前段階)が見つかったのは、2人目を妊娠中の、妊婦健診のときです。高度異形成の状態で、「がんの手前だよ」と。死ぬんじゃないか。子どもは産めるんだろうか。子宮頸がんや異形成に関して、知識も関心もほとんどなかったため、とても不安でした。

子宮頸がんの治療と妊娠の継続は、ケース・バイ・ケースです。中には、母体の安全を優先して、妊娠中でも子どもを諦めざるを得ない人もいます。幸い私の場合は、高度異形成でしたが、妊娠の優先ができる状態。異形成は、自然に消滅してくれることもあると聞き、出産までは治療をせずに待つことにしました。

私はお産を経験した女だから!!

出産は無事終えることができたのですが、異形成の自然消滅はかないませんでした。検査をすると、高度異形成は残ったまま。放置していれば上皮内がん、浸潤がんと進行していく可能性があったので、治療を決めました。

医師と相談し選択したのは、レーザー蒸散術という、病変部位をレーザーで治療するやり方です。夫が休める日に合わせて日程を決めて、子どものお世話を家族に頼んで。治療に向けて準備は着々と進みましたが、気持ちとしては結構不安が大きかったかも。「大丈夫!私は2度もお産を経験した女だぞ!」と何度も自分に言い聞かせて、奮い立たせ続けていました(笑)。治療自体はあっけなくって、5分くらいで終了。でもその、たった5分間の手術までに抱えてきたものは大きく、「やっと終わった」と口にしたときの脱力と安堵は忘れることができません。

【監修医師からのコメント】
この方は、レーザー蒸散法を選ばれたようですね。一点、ご注意頂きたいこととしては、ガイドラインでは、メスかレーザーによる円錐切除が推奨されている点です。レーザー円錐切除も、同じく5分ほどで終わるものです。
レーザー蒸散法は、円錐切除(メスあるいはレーザーによる)と比べ、切除領域を浅くすることが出来るメリットがあります。しかし、治療後の病理検査が出来ず、正確な術後診断ができないというデメリットがあります。かかりつけ医とよく相談の上、治療法をご選択下さい。

「検査した?」が、夫婦間の合言葉に。

異形成で治療をすると、子宮に大きな影響があると思うかもしれません。しかし私は、治療後さらにもういちど、出産を経験しました。もちろん、ともなうリスクは人にもよるものの、病気になったら必ず子宮を切除しなければならないとか、子宮の手術したら子どもが産めなくなるとは限りません。むしろ、出産を希望するなら、産むために、早めに対処・治療できるよう、早期発見に努めなければならないのだと思います。

いまは、夫婦間で「検査した?」と、定期的に確認し、話題に出すように。ひとりで考えすぎず、家族で考えたり話し合ったりすることも、有効な手段なのかなと考えています。3人の子どもたちのなかには、娘もいるので、自分の体験を将来どのように伝えていこうかと、考え中。あり得る病気リスクにきちんと目を向けることや、自分の身体を正しく知るために必要なことは、親子で話し合っていきたいところです。

SHARE ON